令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 179

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問 179  正答率 : 65.2%

 国家試験問題

国家試験問題
ある非電解質性の安定形結晶と準安定形結晶を、固相が常に存在する状態で一定温度の水に溶解したところ、図に示す薬物濃度―時間曲線Ⅰ及びⅡが得られた。この薬物の溶解挙動に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1 曲線Ⅰは、安定形結晶の溶解曲線を示している。
2 曲線Ⅱのアの付近では、固相の大部分が安定形結晶として存在する。
3 曲線Ⅱのイの付近では、薬物は過飽和状態で溶解している。
4 曲線Ⅱのイの付近では、固相の大部分が準安定形結晶として存在する。
5 安定形結晶の溶解度は、約6 mg/mLである。

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問 179    

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解答 1、5

設問中のグラフは、結晶多形の溶解曲線であり、一般に準安定結晶は安定結晶に比べて溶解性が大きい。
曲線Ⅰは時間経過とともに薬物濃度が上昇し、いずれ溶解度(約6 mg/mL)に到達する安定結晶の溶解度曲線である。
曲線Ⅱは時間経過とともに薬物濃度が急激に上昇し、アの付近では溶解度を超えて過飽和状態で溶解し、その後アからイに変化するときに安定形の結晶として析出し、溶解性が低下し、いずれ溶解度に到達する準安定結晶の溶解度曲線のグラフである。

1 正
曲線Ⅰは、安定形結晶の溶解曲線を示している。

2 誤
曲線Ⅱのアの付近では、溶解度を超えて過飽和状態で存在する。

3 誤
曲線Ⅱのイの付近では、固相の大部分が安定形結晶として存在する。

4 誤
曲線Ⅱのイの付近では、固相の大部分が安定形結晶として存在する。

5 正
安定形結晶の溶解度は、イの付近であるため約6 mg/mLである。

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