令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 274,275

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問 274  正答率 : 48.8%
問 275  正答率 : 75.2%

 国家試験問題

国家試験問題
56歳女性。10年前に高血圧と糖尿病と診断され、本日、以下の処方が記載された処方箋を薬局に持参した。

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患者から、医療費の負担をなるべく小さくしたいので、後発医薬品に変更できないか薬剤師に相談があった。しかし、処方箋の「変更不可」欄には両処方ともチェック(✔︎)が記載されていた。処方医に相談したところ、後発医薬品が先発医薬品と同等の有効性と安全性及び品質を有している根拠を説明することになった。

問274(実務)
薬剤師の後発医薬品に関する説明内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 動物を用いた薬力学的試験が実施されています。
2 溶出試験や含量均一性試験が実施されています。
3 ヒトを被験者とする相対的バイオアベイラビリティが測定されています。
4 ヒトでの第Ⅰ〜第Ⅲ相試験が実施されています。
5 市販後調査が実施されています。


問275(薬剤)
この処方医に説明するときに提示する、後発医薬品と先発医薬品の生物学的同等性を規定する薬物動態パラメーターはどれか。2つ選べ。

1 分布容積
2 最高血中濃度
3 消失半減期
4 平均滞留時間
5 血中濃度時間曲線下面積

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問 274    
問 275    

 e-REC解説

問274 解答 2、3

処方医に対して、後発医薬品が先発医薬品と同等の有効性と安全性及び品質を有している根拠を説明する場合、溶出試験、含量均一性試験、生物学的同等性試験(相対的バイオアベイラビリティ)等を実施している旨を伝える必要がある。
なお、動物を用いた薬力学的試験や、ヒトでの第Ⅰ〜第Ⅲ相試験は、主に先発医薬品の承認申請において実施される試験である。
また、後発医薬品においても市販後調査が行われるが、先発医薬品と後発医薬品の生物学的同等性を評価する試験ではない。


問275 解答 2、5

後発医薬品と先発医薬品の製剤間のおける生物学的同等性を規定する薬物動態パラメータには、量的バイオアベイラビリティ(血中濃度時間曲線下面積AUC)と速度的バイオアベイラビリティ(最高血中濃度Cmax、最高血中濃度到達時間tmax)が挙げられる。

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