令和04年度 第107回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 141

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問 141  正答率 : 79.3%

 国家試験問題

国家試験問題
室内環境と健康に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ヒョウダニの死骸や排泄物は、気管支ぜん息や鼻炎などのアレルギー性疾患の原因となる。
2 暖房器具の不完全燃焼で生成する一酸化炭素は、一酸化窒素よりもヘモグロビンに対する親和性が高い。
3 レジオネラ属菌が混入したエアロゾルを吸入すると、日和見感染症として肺炎を引き起こすことがある。
4 総揮発性有機化合物(TVOC)の暫定目標値は、室内空気汚染物質の毒性を基に定められている。
5 化学物質の室内濃度指針値は、それぞれの化学物質がシックハウス症候群を引き起こす閾値に不確実係数を適用して定められている。

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問 141    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
室内環境において、ダニの死骸や排泄物などのハウスダストは、気管支ぜん息や鼻炎などのアレルギー性疾患の原因となると考えられている。

2 誤
一酸化窒素のヘモグロビンに対する親和性は、一酸化炭素のそれよりも約1,000倍高い。

3 正
免疫能の低い高齢者や乳児が、レジオネラ属菌を含むエアロゾルを吸入すると、日和見感染症として肺炎を生じることがある。

4 誤
厚生労働省では、室内空気質の総揮発性有機化合物(TVOC)暫定目標値を400 µg/m3としている。この数値は、国内家屋の室内揮発性有機化合物(VOC)実態調査の結果から、合理的に達成可能な限り低い範囲で決定した値であり、毒性学的知見から決定したものではない。

5 誤
化学物質の室内濃度指針値は、現時点で入手可能な毒性に係る科学的知見から、ヒトがその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響を受けないであろうと判断される値であり、シックハウス症候群を引き起こす閾値に不確実係数を適用して定められたものではない。

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