平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 103

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問 103  正答率 : 64.4%

 国家試験問題

国家試験問題
芳香族化合物A〜Eの求電子置換反応によるモノブロモ化に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
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1 Aは主に3位で反応する。
2 Bは主に2位又は4位で反応する。
3 Cは主に3位で反応する。
4 Dは主に2位で反応する。
5 Eは主に1位で反応する。

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問 103    

 e-REC解説

解答 5

1 誤
アセトアミノ基(-NHCOCH3)は、オルト・パラ配向性の電子供与基であるため、Aのアセトアニリドは、求電子置換反応において、2位または4位で反応する。ただし、2位はアセトアミノ基による立体障害が生じるため、主に4位で反応すると考えられる。
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2 誤
ニトロ基(-NO2)は、メタ配向性の電子求引基であるため、Bのニトロベンゼンは、求電子置換反応において、主に3位で反応する。
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3 誤
Cのフランは、π電子過剰系の芳香族化合物であり、主に2位で反応する。
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4 誤
メトキシ基(-OCH3)は、オルト・パラ配向性の電子供与基である。また、クロロ基(-Cl)は、オルト・パラ配向性の電子求引基である。この2つは、電子供与基と求引基で相反するが、メトキシ基の電子供与性の方が求電子置換反応に与える影響が大きいため、Dの3-メトキシクロロベンゼンは、メトキシ基のオルト位にあたる3位で反応する。
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5 正
Eのナフタレンは、求電子置換反応において、主として速度論的に有利な1位で進行する。
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