平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 105

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問 105  正答率 : 39.9%

 国家試験問題

国家試験問題
以下のGabriel法による合成で得られるアミノ酸Aはどれか。1つ選べ。
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1 バリン
2 アラニン
3 トレオニン
4 アスパラギン酸
5 グルタミン酸

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問 105    

 e-REC解説

解答 2

Gabriel法は、ハロゲン化アルキルとフタルイミドアニオンから、第一級アミンを生成する反応であり、本反応では、エノラートイオンによる炭素-炭素結合の生成、およびエステルの加水分解、ジカルボン酸の脱炭酸などの反応を経て、アラニンを生成している。

まず最初に、フタルイミドにブロモマロン酸ジエチルを反応させ、N-アルキル化を行う。
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次に、エタノール中、ナトリウムエトキシドで処理することにより、α水素が引き抜かれてエノラートイオンが生成する。
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この生成したエノラートイオンが、ヨウ化メチルに対する求核置換(SN2)反応を起こす。
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続いて酸性条件下、加熱することでエステルとイミドの加水分解が起こり、フタル酸とジカルボン酸が生成する。
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最後に、このジカルボン酸が酸性および加熱条件下、脱炭酸反応を起こすことにより、最終的にアラニンが得られる。
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