令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 131

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問 131  正答率 : 70.0%

 国家試験問題

国家試験問題
食中毒の原因となる自然毒の成分とそれらを含有する動植物及び中毒症状の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

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問 131    

 e-REC解説

解答 1、5

1 正
オカダ酸は、有毒渦鞭毛藻類により産生される毒性成分であり、ムラサキイガイなどの二枚貝に蓄積する。オカダ酸をヒトが摂取したときの中毒症状としては、下痢、腹痛、嘔吐などがある。

2 誤
ソラニンは、じゃがいもの発芽部や緑皮部に含まれる毒性成分であり、コリンエステラーゼ阻害作用を有する。そのため、ソラニンをヒトが摂取したときの中毒症状としては、胃腸障害、縮瞳、意識混濁などがある。

3 誤
リコリンは、スイセンに含まれる毒性成分である。リコリンをヒトが摂取したときの中毒症状としては、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状や神経麻痺がある。

4 誤
シガトキシンは、有毒渦鞭毛藻類により産生される毒性成分であり、熱帯・亜熱帯のサンゴ礁の周辺に生息する魚に蓄積する。シガトキシンをヒトが摂取したときの中毒症状としては、嘔吐、腹痛、下痢などがあるが、ドライアイスセンセーション*という神経麻痺が特徴である。
*ドライアイスセンセーションとは、冷たいものに触れるとビリビリと痛みを感じる温度感覚異常のことである

5 正
シロシビン(サイロシビン)は、ワライタケに含まれる毒性成分である。シロシビンをヒトが摂取したときの中毒症状としては、幻覚、吐き気を伴う強い不快感、手足のしびれなどがある。また、シロシビンは、現在精神疾患への治療のための研究が行われている。

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