令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 169

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問 169  正答率 : 74.0%

 国家試験問題

国家試験問題
血漿タンパク質と、血漿タンパク質と薬物の結合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 血漿タンパク質と薬物の結合は、通常、共有結合である。
2 血漿タンパク質のうち、最も多く存在するのがγ−グロブリンである。
3 血漿タンパク質のうち、α1−酸性糖タンパク質は多くの酸性薬物と結合する。
4 血漿アルブミン濃度は肝硬変で低下し、血漿中の薬物の非結合形の割合が増加する。
5 併用薬により血漿タンパク結合の競合阻害を受けた薬物は、単独投与の場合と比較して組織への分布量が増加する。

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問 169    

 e-REC解説

解答 4、5

1 誤
血漿タンパク質と薬物の結合は、通常、水素結合、疎水性相互作用、ファンデルワールス力などである。

2 誤
血漿タンパク質のうち、最も多く存在するのはアルブミンであり、血漿中総タンパク質のうち約60%を占める。

3 誤
α1−酸性糖タンパク質は、主にプロプラノロールやイミプラミンのような塩基性薬物と結合する血漿タンパク質である。なお、主にアスピリンなどの酸性薬物と結合する血漿タンパク質は、アルブミンである。

4 正
肝硬変では、肝機能の低下によりアルブミンの産生量が低下するため、血漿アルブミン濃度が低下し、血漿中の薬物の非結合形の割合が増加する。

5 正
併用薬により血漿タンパク結合の競合阻害を受けた薬物は、単独投与の場合と比較して血漿中非結合形分率が上昇することで、組織への分布量が増加する。

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