令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 214,215

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問 214  正答率 : 51.7%
問 215  正答率 : 91.2%

 国家試験問題

国家試験問題
84歳男性。妻との二人暮らし。軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、ドネペジル塩酸塩による治療を開始した。

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問214(物理・化学・生物)
処方された医薬品と、その標的タンパク質に相互作用する内因性物質の正しい組合せはどれか。1つ選べ。

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1 Aとa
2 Aとc
3 Bとb
4 Bとc
5 Cとa
6 Cとb


問215(実務)
妻から「薬は夫が自分で管理しているが、飲んだはずの薬を再度飲んだり服薬を忘れる日があるようだ。」、「服薬後の食欲低下と腹痛、下痢がある。」と薬局に相談があった。また、認知症治療を続け、夫が薬を正しく使用しているか確認できるようにしたいとの要望があった。
患者の状態等や妻の要望を考慮して、かかりつけ医に提案する、ドネペジル塩酸塩錠から変更する薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠
2 ドネペジル塩酸塩経口ゼリー
3 ガランタミン錠
4 リバスチグミンテープ
5 メマンチン塩酸塩錠

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問 214    
問 215    

 e-REC解説

問214 解答 5

処方された医薬品(ドネペジル)の構造式はCである。ドネペジルは中枢のアセチルコリンエステラーゼを阻害し、低下したコリン作動性神経伝達を促進する薬物であるため、ドネペジルの標的タンパク質とはアセチルコリンエステラーゼである。したがって、これに相互作用する内因性物質はアセチルコリンであり、その構造式はaである。
なお、本選択肢の医薬品の構造式、標的タンパク質、標的タンパク質に相互作用する内因性物質の正しい組合せを以下にまとめる。

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問215 解答 4

本患者は軽度のアルツハイマー型認知症と診断されており、患者の妻から夫が薬を正しく使用しているか確認できるようにしたいとの要望があったため、服薬状況が可視化できるリバスチグミンテープへの変更提案が適切である。

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