令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 202,203

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問 202  正答率 : 48.2%
問 203  正答率 : 56.7%

 国家試験問題

国家試験問題
78歳男性。身長170 cm、体重68 kg。医療機関での治療は受けていない。病院の近隣を歩いていた際に急な心臓発作を起こし救急搬送された。搬送時の心電図はAであり、薬剤Xが投与された。X投与の5分後にはBに示す正常な心電図となった。

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問202(実務)
この心電図変化をもたらした薬剤Xによる治療として最も考えられるのは次のうちどれか。1つ選べ。

1 一硝酸イソソルビド錠の舌下投与
2 硝酸イソソルビドスプレーの口腔内噴霧
3 アスピリン腸溶錠を噛みくだいて内服
4 アミオダロン塩酸塩速崩錠の内服
5 ジゴキシンエリキシルの内服


問203(物理・化学・生物)
正常な状態におけるこの患者の心臓の1回拍出量が60 mLである場合、この患者の心拍出量に最も近い値はどれか。1つ選べ。

1 3 L/min
2 4 L/min
3 5 L/min
4 6 L/min
5 7 L/min

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問 202    
問 203    

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問202 解答 2

本患者が心臓発作を起こした際のAの心電図においてST低下が認められ、薬剤X投与の5分後にはその発作が治っている事から、薬剤Xは狭心症の発作時治療薬だと推測される。本選択肢中、狭心症の発作時治療薬に該当するのは、硝酸イソソルビドスプレーの口腔内噴霧である。


問203 解答 3

心拍出量とは、1分間に心臓が拍出する血液の総量であり、心拍出量=1回拍出量×心拍数で求められる。
本患者の1回拍出量は60 mL、心拍数は心電図BのRR間隔から60秒/0.7秒≒86回/minであるため、
心拍出量=1回拍出量×心拍数=60 mL×86回/min=5160 mL/min≒5 L/minとなる。

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