令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 306,307

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問 306  正答率 : 75.0%
問 307  正答率 : 94.4%

 国家試験問題

国家試験問題
58歳男性。以前より、てんかん治療のため脳神経内科を受診し、処方1の薬剤を服用していた。

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5週間後にてんかん発作が発現し、処方2が追加となり、その後、処方3、処方4と漸増された。処方4の開始4日目に、薬局の薬剤師が服用状況の確認のためフォローアップの電話をしたところ、患者から「発熱があり、眼が充血して皮膚の広い範囲が赤くなっている」旨の訴えがあった。

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問306(法規・制度・倫理)
この男性の訴えから、重篤な副作用が疑われたため、重篤副作用疾患別対応マニュアルを活用して確認することとした。以下の記述のうち、重篤副作用疾患別対応マニュアルに関する記述として、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 厚生労働省のホームページで入手できる。
2 医療関係者向け及び患者向けの記載がある。
3 重篤副作用の早期発見のポイントが記載されている。
4 重篤副作用の治療法が記載されている。
5 当該副作用が医薬品副作用被害救済制度の対象か否かが記載されている。


問307(実務)
患者に発現している副作用として、最も疑われるのはどれか。1つ選べ。

1 ギラン・バレー症候群
2 横紋筋融解症
3 無顆粒球症
4 スティーブンス・ジョンソン症候群
5 偽アルドステロン症

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問 306    
問 307    

 e-REC解説

問306 解答 5

重篤副作用疾患別対応マニュアルは、医薬品の使用により発生する重篤な副作用疾患に対応するために、厚生労働省が作成及びホームページで公開しているマニュアルであり、患者向け及び医療関係者向けの記載がある。患者向けの部分は、わかりやすい言葉で患者及び患者の家族に知っておいて頂きたい副作用の概要、初期症状、早期発見・早期対応のポイントについて記載されている。医療関係者向けの部分は、医師、薬剤師等の医療関係者による副作用の早期発見・早期対応に役立てるため、ポイントになる初期症状や好発時期、治療法等について記載されている。
なお、重篤副作用疾患別対応マニュアルには、副作用が医薬品副作用被害救済制度の対象か否かは記載されていない。


問307 解答 4

本患者は、「発熱があり、眼が充血して皮膚の広い範囲が赤くなっている」と訴えていることから、ラモトリギンの副作用であるスティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚粘膜眼症候群)が発現していると推測される。

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