令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 94

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問 94  正答率 : 58.5%

 国家試験問題

国家試験問題
ある2価の金属イオンM2+の0.01 mol/L水溶液のpHを上げていくと難溶性塩M(OH)2が沈殿する。この沈殿が生成し始めるpHに最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、M(OH)2の溶解度積Ksp=2.0×10-20 (mol/L)3、水のイオン積Kw=[H][OH]=1.0×10-14 (mol/L)2、log2=0.30とし、ヒドロキソ錯体の生成などの副反応は起こらず、水溶液の温度と体積は変化しないものとする。

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問 94    

 e-REC解説

解答 2

溶解度積Kspは、沈殿が生成し始めるときの難溶性塩を構成する各イオンの濃度の積を表している。
難溶性塩M(OH)2の溶解度積KspKsp=[M2+][OH]2と表されるため、Ksp=2.0×10-20 (mol/L)3、[M2+]=0.01 mol/Lを代入すると下記のようになる。
スクリーンショット 2024-06-10 9.59.57.png

この沈殿が生成し始めるpHを求めるため、[OH]からpOHを求める。pOH=-log[OH]なので、
スクリーンショット 2024-06-10 10.00.17.png

Kw=[H][OH]=1.0×10-14であることからpKw=pH+pOH=14であるため、pOH=8.85を代入するとpH+8.85=14となり、pH=5.15である。

よって最も近い値は5(選択肢2)である。

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