平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 114

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問 114  正答率 : 57.9%

 国家試験問題

国家試験問題
図はヒト解糖系の反応経路の概略を表したものである。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。なお、スクリーンショット 2016-07-01 9.16.49.pngはリン酸基を表している。
スクリーンショット 2016-07-11 11.05.19.png

1 ①の反応は、ミトコンドリアのマトリックスで起こる。
2 ②の反応は、アロステリック酵素により触媒され、ATPにより促進される。
3 ③の反応には、補酵素としてNADが用いられる。
4 ④の反応に伴い、ADPからATPが生成される。
5 ⑤の反応は、好気的条件下で促進される。

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問 114    

 e-REC解説

解答 3、4

1 誤
①の反応を触媒する酵素グルコース6−リン酸イソメラーゼは、細胞質に存在することから、①の反応は、細胞質で起こる。なお、①の反応に限らず、解糖系で起こる反応は、細胞質で起こる。

2 誤
②の反応は、ホスホフルクトキナーゼにより触媒される。ホスホフルクトキナーゼは、アロステリック酵素であり、ATPにより活性が阻害され、ADPにより活性が促進される。よって、②の反応は、アロステリック酵素により触媒され、ATPにより抑制される。
アロステリック酵素
基質と結合する基質結合部位以外にアロステリックエフェクター(調節因子)との結合部位を有し、活性が調節される酵素

3 正
③の反応は、グリセルアルデヒド 3—リン酸デヒドロゲナーゼにより触媒される反応であり、補酵素として、NADが用いられる。

4 正
④の反応は、ピルビン酸キナーゼにより触媒される反応であり、ホスホエノールピルビン酸の高エネルギーリン結合がADPとなり、ピルビン酸とATPを生成するリン酸化反応である。

5 誤
⑤の反応は、乳酸デヒドロゲナーゼにより触媒される反応であり、一般に、嫌気的条件下では、ピルビン酸から乳酸への反応が促進される。

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