平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 116

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問 116  正答率 : 75.3%

 国家試験問題

国家試験問題
あるタンパク質の遺伝子において1塩基置換型の変異が起こった結果、対応するアミノ酸がグルタミン酸からバリンに置き換わった変異タンパク質が生じた。考えられるDNAの塩基の置換はどれか。下表を参考にして、1つ選べ。

1 TAC → TAG
2 TAC → TGC
3 GAA → AAA
4 GAA → GTA
5 GAG → GAA
6 GAG → GAT

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問 116    

 e-REC解説

解答 4

タンパク質の遺伝子において1塩基置換型の変異が起こった結果、生合成されるタンパク質のアミノ酸1個が別のアミノ酸に変化するミスセンス変異が起こることがある。
本問では、遺伝子の1塩基置換型の変異が起こり、生合成されるタンパク質のグルタミン酸(Glu)がバリン(Val)に変化するときのDNAの塩基の置換を考えなければならない。
この問題の解き方の手順を以下に示す。
① 遺伝子暗号表より、DNAセンス鎖におけるGluのコード、Valのコードを確認する。
② ①で確認したコードで、1ヵ所塩基の異なる組合せを探し出す。

① 遺伝子暗号表より、DNAセンス鎖におけるGluのコード、Valのコードを確認する。
遺伝子暗号表には、mRNAにおけるアミノ酸に対応するコードが記載されており、表よりmRNAにおけるGluのコードは、GAA、GAG、Valのコードは、GUU、GUG、GUA、GUGであることがわかる。また、mRNAにおけるコードをDNAセンス鎖に置き換えると、UがTに置換するため、DNAセンス鎖におけるGluのコードは、GAA、GAG、Valのコードは、GTT、GTG、GTA、GTGであることがわかる。
 
② ①で確認したコードで、1ヵ所塩基の異なる組合せを探し出す。
①の結果より、1塩基置換型の変異が起こり、GluがValに変化する組合せは、GAA→GTA又はGAG→GTGの2種類であると考えられる。

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