平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 338

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問 338  正答率 : 75.6%

 国家試験問題

国家試験問題
54歳男性。腎細胞がん治療の内服薬導入のため入院し、1週間で退院することとなった。退院時に手足症候群への対応を含む以下の処方箋が交付され、近所の薬局に持参した。
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この患者への服薬指導として適切でないのはどれか。2つ選べ。

1 熱い風呂は、控えましょう。
2 直射日光に当たらないようにしましょう。
3 手足に痛みが現れたら、薬の使用を中止してください。
4 白色ワセリンは副作用の予防になるので毎日使いましょう。
5 足に密着したきつめの靴下を履きましょう。

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問 338    

 e-REC解説

解答 3、5

手足症候群とは、主にフルオロウラシル、ドキソルビシン、カペシタビン、ソラフェニブトシル酸塩、スニチニブリンゴ酸塩などの服用により手や足の皮膚が障害されることで起こる副作用である。手足症候群では、手や足のしびれ、痛みなどの感覚異常、手や足の皮膚の赤み、むくみ、色素沈着、角化、ひび割れ、水ぶくれなどの症状が現れることがある。
手足症候群の発症や増悪の予防法の具体例を以下に示す。
①物理的刺激を避ける。
 締め付けの強い靴下を着用しない。足にあった柔らかい靴を履く。長時間の歩行などを避ける。
②熱刺激を避ける。
 熱い風呂やシャワーを控える。
③皮膚の保護
 保湿剤(白色ワセリン、ヘパリン類似物質含有軟膏など)を塗布する。
④2次感染予防
 清潔を心がける。
⑤直射日光にあたらないようにする。
 外出時には日傘、帽子、手袋を使用する。露出部分には日焼け止めを使用する。

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