平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 244,245

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問 244  正答率 : 68.7%
問 245  正答率 : 75.5%

 国家試験問題

国家試験問題
最近改築した小学校の学校保健安全委員会で、養護教諭から、「めまいや頭痛、のどの痛みなどを訴えて、保健室に来る児童が増えた。」との報告があった。また、保護者からは、「最近、子供の集中力が低下した。」との声が多く聞かれた。

問244(実務)
原因究明のため、学校薬剤師が教室等の室内空気について速やかに検査を行うべき項目として適切なのはどれか。1つ選べ。

1 揮発性有機化合物濃度
2 二酸化炭素濃度
3 一酸化炭素濃度
4 二酸化窒素濃度
5 ダニまたはダニアレルゲン量


問245(衛生)
検査項目とその測定法の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

    検査項目            測定法
1 揮発性有機化合物濃度       モール法
2 二酸化炭素濃度          パラロザニリン法
3 一酸化炭素濃度          赤外線吸収法
4 二酸化窒素濃度          ザルツマン法
5 ダニまたはダニアレルゲン量    標準寒天培地法

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問 244    
問 245    

 e-REC解説

問244 解答 1

本問では、養護教諭から、「めまいや頭痛、のどの痛みなどを訴えて、保健室に来る児童が増えた。」との報告があったことや保護者から、「最近、子供の集中力が低下した。」との声が多く聞かれたとなっていることから、その原因は、揮発性有機化合物であると推測できる。
揮発性有機化合物(VOC)の室内濃度が高くなると、シックハウス症候群(集中力の低下、めまい、頭痛、のどの痛みなど)がみられることがある。


問245 解答 3、4

1 誤
揮発性有機化合物濃度(VOC:volatile organic compounds)は、高速液体クロマトグラフ法及びガスクロマトグラフ法で測定する。なお、モール法は、飲料水中の塩化物イオンの測定法である。

2 誤
二酸化炭素濃度は、検知管法で測定する。なお、パラロザニリン法は、二酸化硫黄の測定法である。

3 正

4 正

5 誤
ダニ量は、顕微鏡による匹数計数で測定し、ダニアレルゲン量は、酵素免疫測定法(ELISA法)で測定する。なお、標準寒天培地法は、飲料水中の一般細菌の測定法である。

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