薬剤師国家試験 平成28年度 第101回 - 一般 理論問題 - 問 101

次の反応のうち、主生成物の構造式を正しく示しているのはどれか。２つ選べ。

REC講師による詳細解説！ 解説を表示

解答　１、２

１　正
アルケンへの臭素（Br2）の付加反応は、アンチ付加で進行する。なお、生成した2,3-ジブロモブタンは、メソ体である。


２　正
アルケンに酸触媒下、水（H2O）を付加すると、マルコフニコフ則に従って進行する。


３　誤
ブタ-1,3-ジエンなどの共役ジエンに低温でHBrを反応させると、1,2-付加体（3-ブロモ-ブタ-1-エン）が生成し、高温で反応させると1,4-付加体（1-ブロモ-ブタ-2-エン）が生成する。そのため、本問のような4-ブロモ-ブタ-1-エンを生成することはない。


４　誤
アルケンに過酸（m-クロロ過安息香酸）を反応させると、シン付加によりエポキシドが生成する。その際、アルケンの立体は保持されたまま進行するため、生成するのはトランス配置のエポキシドとなる。


５　誤
アルキンに液体アンモニア中、金属ナトリウムを反応させるとバーチ還元により、trans-アルケンが生成する。

他の解説動画を見る