薬剤師国家試験 平成28年度 第101回 - 必須問題 - 問 41

消化管からの吸収率が最も高い薬物はどれか。１つ選べ。

１　インスリン
２　ゲンタマイシン
３　スキサメトニウム
４　セファレキシン
５　バンコマイシン

REC講師による詳細解説！ 解説を表示

解答　４

一般的な薬物の消化管からの吸収は単純拡散に従い、脂溶性の大きな薬物や分子量の小さな薬物ほど、吸収率が高くなる。また、一部の薬物は能動輸送により吸収されるため、水溶性が大きくても吸収率が高くなる。設問中の5つの薬物のうち、セファレキシンは、ペプチド輸送系を介して能動輸送で吸収されるため、吸収率が最も高い。

１　誤
インスリンはペプチドホルモンの一種であり、消化管内で速やかに分解されるため、消化管からの吸収率は低い。

２　誤
ゲンタマイシンはアミノグリコシド系抗生物質に分類され、水溶性が高くイオン化されるため、消化管からの吸収率は低い。

３　誤
スキサメトニウムは4級アンモニウム化合物であり、水溶性が高くイオン化されるため、消化管からの吸収率は低い。

４　正
セファレキシンは、ペプチドトランスポーター（PEPT1）を介して能動輸送により消化管膜を透過する。そのため、セファレキシンの消化管からの吸収率は高い。

５　誤
バンコマイシンはグリコペプチド系抗生物質に分類され、水溶性が高くイオン化されるため、消化管からの吸収率は低い。

解説動画１ ( 0 )  

※ この解説動画は 60 秒まで再生可能です 

他の解説動画を見る