薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 理論問題 - 問 110

図は、分子式C10H12O3の化合物（A）の1H-NMRスペクトル（500 MHz,CDCl3）と部分拡大図である。この図から推定されるAの構造はどれか。１つ選べ。なお、6.00 ppm付近に現れる1H分の幅広いシグナルは重水を添加した後に消失した。また、7.26 ppmのシグナルはCDCl3に含まれる微量のCHCl3に起因するものである。

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解答　5

6.5−8.5 ppm 付近のピークは芳香環上のプロトンであり、2Hのピークが2種類見られる場合は、p−二置換ベンゼンであると推定される（選択肢２除外）。
また、1 ppm付近に3Hの三重線のピークが現れていることから－CH2CH3の構造を有すると推定される（選択肢２、３、６除外）。4 ppm付近に2Hの三重線のピークが現れていることから－OCH2CH2－の構造を有すると推定される（選択肢１、２、３、４、６除外）。
また、6 ppm付近に現れる1H分の幅広いシグナルは重水の添加により消失することから、O、N、Sに結合した水素（本設問であれば－OH）を有すると推定できる。以上より化合物Aは選択肢５と推定される。

解説動画１ ( 13:22 )  

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