令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 103

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問 103  正答率 : 53.5%

 国家試験問題

国家試験問題
反応1、2に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、化合物CとFは、それぞれの反応における主生成物とする。

スクリーンショット 2021-06-10 11.54.51.png


1 出発物質AとDは室温で平衡関係にある。


2 化合物Bはラセミ体である。


3 化合物Cと生成物Fは互いにジアステレオマーの関係にある。


4 化合物Cの立体を含むIUPAC名は(2R,3R)−ブタン−2,3−ジオールである。


5 中間体Eは環状構造をもつ。

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問 103    

 e-REC解説

解答 2、5

反応1、2はアルケンの求電子付加反応(ジオール生成反応)である。
反応1は、m−クロロ過安息香酸によるエポキシド生成を介した、ジオールのanti付加反応(trans付加反応)である。
スクリーンショット 2021-06-10 11.55.35.png


反応2は、四酸化オスミウムによる環状中間体を介した、ジオールのsyn付加反応(cis付加反応)である。
スクリーンショット 2021-06-10 11.56.29.png


1 誤
AとDは立体配置異性体(cis/trans)の関係であるため、相互変換することはない。したがって、平衡関係ではない。

2 正
Bはエナンチオマーの関係にある2種類のエポキシドの等量混合物である。したがって、Bはラセミ体である。

3 誤
CとFは同一物質であるため、ジアステレオマーの関係ではない。

4 誤
Cの立体を含むIUPAC名は(2R,3S)−ブタン−2,3−ジオールである。

5 正
Eは、環状中間体(5員環)である。

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