平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 106

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問 106  正答率 : 47.1%

 国家試験問題

国家試験問題
日本薬局方収載医薬品クロルジアゼポキシド(A)とオキサゾラム(B)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1 Aに炎色反応試験を行うと緑色を呈するのは、AにN→Oが含まれるからである。


2 Aの合成原料は、CにNH2OHを作用させて得られるオキシム誘導体である。


3 Bに希塩酸を加え、水浴中で10分間加熱後冷却して得た液は、芳香族第二級アミンの定性反応を呈する。


4 BはDの第二級アミンとケトンのカルボニル基が縮合して生じるイミニウムを経て合成できる。

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問 106    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
ハロゲン化合物の炎色反応(バイルシュタイン反応)に関する記述である。銅線に試料を付けて燃焼させた際、塩素原子を有する化合物の場合緑色を呈する(第十六改正日本薬局方P.80)。

2 正
ヒドロキシルアミン(NH2OH)もアミンと同様に高い求核性を有しており、ケトンやアルデヒドと容易に反応する。下図のように反応し、脱水してオキシムを与える。
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3 誤
ヘミアミナールは酸性条件で容易に加水分解される。下図のように加水分解されてDを生じる。Dは脂肪族の第二級アミンである。また、この条件でDのアミドが加水分解されるかどうかは微妙なところであるが、反応が進行すればCが得られる。これは芳香族第一級アミンなので、いずれにしても記述は誤りである。
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4 正
上図のBからDへの加水分解の逆反応である。Dから脱水(縮合)がおこり、イミニウムを経てBが得られる。

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