令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 110

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問 110  正答率 : 60.5%

 国家試験問題

国家試験問題
呼吸器系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 気管は、軟骨と平滑筋から構成される管で、副交感神経の興奮によって拡張する。


2 気道分泌液は、リゾチームなどの抗菌性物質や免疫グロブリンAを含んでおり、細菌感染を防ぐ役割をもつ。


3 肺胞壁内面にある表面活性物質(サーファクタント)は、肺胞内の表面張力を上昇させ、肺胞の萎縮を防ぐ。


4 呼吸調節中枢は延髄に存在し、呼息中枢の周期的な活動を円滑にする働きをもつ。


5 血中酸素分圧の低下は、頸動脈小体の化学受容器を刺激し、呼吸運動を促進する。

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問 110    

 e-REC解説

解答 2、5

1 誤
気管は、U字軟骨とその間を埋める平滑筋で構成される管状構造物で、副交感神経の興奮によって収縮し、一方、交感神経の興奮で拡張する。

2 正
気道分泌液は、気道表面の杯細胞や気管支腺から分泌され、リゾチームなどの抗菌物質や免疫グロブリンAを含むことで、気道粘膜表面を被覆し外界との物理的バリアとして機能する。

3 誤
表面活性物質(サーファクタント)は、肺胞壁に存在するⅡ型肺胞上皮細胞から分泌され、肺胞内の表面張力を低下させることで、肺胞の萎縮を防止している。

4 誤
呼吸調節中枢は橋に存在し、延髄に存在する呼吸中枢の吸息中枢に対して周期的抑制をかけている。

5 正
血中酸素分圧の低下は、頸動脈小体の化学受容器を刺激し、舌咽神経を介して延髄の呼吸中枢を興奮させ、呼吸運動を促進する。

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