令和04年度 第107回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 113

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問 113  正答率 : 46.4%

 国家試験問題

国家試験問題
糖新生に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 乳酸、脂肪酸、ロイシン、グルタミン酸などからグルコースを生合成する代謝経路である。


2 主に骨格筋で起こる反応である。


3 律速酵素であるホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)は、ピルビン酸からホスホエノールピルビン酸を生成する。


4 糖新生の中間体であるホスホエノールピルビン酸の生成には、GTPが必要である。


5 グルカゴン刺激により、PEPCK遺伝子の発現が亢進する。

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問 113    

 e-REC解説

解答 4、5

1 誤
糖新生は、乳酸、ピルビン酸、アミノ酸(ロイシン、リジンは糖原性アミノ酸ではないので除く)などからグルコースを生合成する経路である。したがって、脂肪酸やロイシンは糖新生に利用することはできない。

2 誤
骨格筋には、糖新生の中間体であるグルコース−6リン酸をグルコースに変換する際に必要なグルコースホスファターゼが存在しないため、骨格筋では糖新生は起こらない。なお、糖新生は肝臓や腎臓で行われている。

3 誤
ピルビン酸からホスホエノールピルビン酸へ変換される際、ピルビン酸から直接ホスホエノールピルビン酸へと変換されるわけではなく、ピルビン酸からオキサロ酢酸を経てホスホエノールピルビン酸へと変換される。ピルビン酸からオキサロ酢酸への反応はピルビン酸カルボキシラーゼにより触媒されATPが必要となり、オキサロ酢酸からホスホエノールピルビン酸への反応は律速酵素のホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)により触媒されGTPが必要となる。

4 正
解説3参照

5 正
血糖上昇ホルモンのグルカゴン刺激により、PEPCKなどの糖新生に関わる酵素が活性化される。そのため、PEPCK遺伝子の発現が亢進する。

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