平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 119

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問 119  正答率 : 59.1%

 国家試験問題

国家試験問題
細胞傷害性のリンパ球を誘導する実験を(1)〜(4)の手順で行った。この実験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1 系統B由来のマウスを標的細胞として用いたときに細胞傷害が観察される。


2 (3)で培養した脾臓細胞からT細胞を除去すると、細胞傷害性が低下する。


3 (3)の培養中に、系統Bのマウス由来のリンパ球の増殖が認められる。


4 系統A及び系統Bのマウスの間で、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の差異が小さい場合には、細胞傷害性が高くなる。

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問 119    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
(2)の手順で系統A由来の脾臓細胞にX線を照射していることより、系統A由来の細胞は増殖能を失っている。よって、系統A由来の細胞は細胞傷害性T細胞には分化できず、系統B由来の標的細胞に対して細胞傷害は観察されないと考えられる。

2 正
T細胞には、細胞傷害性T細胞であるキラーT細胞がある。よって、(3)で培養した脾臓細胞からT細胞を除去すると、細胞傷害性が低下する。

3 正
系統Bに対してはX線照射を行っておらず、細胞の増殖能は失っていない。よって(3)の培養中に、系統Aのマウス由来のリンパ球の増殖は認められないが、系統Bのマウス由来のリンパ球の増殖が認められる。

4 誤
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)は、免疫学的自己を決定する遺伝子群のことであり、MHCが一致すれば自己、不一致であれば非自己と認識する。MHCの差異が小さい場合には細胞傷害性は低くなる。

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