平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 120

Pin On  ブックマーク済み   
問 120  正答率 : 38.5%

 国家試験問題

国家試験問題
感染防御に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ケモカインは、好中球及びマクロファージを感染局所に誘引するが、好酸球には作用しない。


2 マクロファージの細胞膜に存在するToll様レセプター(TLR)は、細菌表面の特徴的な構造を認識する免疫グロブリンである。


3 好中球のNADPHオキシダーゼにより、スーパーオキシドアニオンが生成する。


4 細胞小器官の一つであるゴルジ体は、細菌を取り込んだ食胞(ファゴソーム)と融合し、食胞内の細菌の消化・分解を促す。


5 インターフェロン(IFN)−γは、マクロファージを活性化し、その殺菌作用を強化する。

 解説動画作成を要望!

 解答を選択

問 120    

 e-REC解説

解答 3、5

1 誤
ケモカインとは、白血球遊走作用をもつサイトカインの総称であり、好中球やマクロファージに作用するだけでなく、好酸球やT細胞、NK細胞などに作用するものも存在する。

2 誤
マクロファージの細胞膜に存在するToll様レセプター(TLR)は、抗原を識別するパターン認識受容体の一種であり、免疫グロブリンではない。
なお、免疫グロブリンは、B細胞の表面に発現しており、B細胞が抗原を特異的に認識するための受容体として機能している。

3 正
好中球が抗原を貪食すると、NADPHオキシダーゼが発現し、酸素から活性酸素であるスーパーオキシドアニオンが生成される。好中球は、NADPHオキシダーゼにより生成したスーパーオキシドアニオンにより、取り込んだ抗原を殺菌・消化分解している。

4 誤
細菌を取り込んだ食胞(ファゴソーム)※1と融合し、食胞内の細菌の消化・分解を促す細胞小器官は、リソソームである。
ファゴソーム※1:好中球などの食細胞がエンドサイトーシス(ファゴサイトーシス)により抗原を取り込んだときに形成される食胞のこと

5 正

 Myメモ - 0 / 1,000

e-REC 過去問解説システム上の [ 解説 ] , [ 解説動画 ] に掲載されている画像・映像・文章など、無断で複製・利用・転載する事は一切禁止いたします