令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 137

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問 137  正答率 : 74.5%

 国家試験問題

国家試験問題
化学物質の環境内動態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 生物濃縮の程度を示す指標である濃縮係数は、化学物質の環境中濃度と生体内濃度の差で表される。


2 1−オクタノール/水分配係数が小さい化学物質ほど、生物濃縮されやすい。


3 生物濃縮には、直接濃縮と間接濃縮があり、後者は食物連鎖によって引き起こされる。


4 直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸は、分岐型のものに比べ環境中の微生物による分解を受けにくい。


5 DDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)及びその代謝物は、動物の脂肪組織に残留しやすい。

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問 137    

 e-REC解説

解答 3、5

1 誤
生物濃縮の程度を示す指標である濃縮係数は、化学物質の環境中濃度に対する生体内濃度の比で表される。濃縮係数が1を越えると生物濃縮が起きていると判断される。

2 誤
1−オクタノール/水分配係数は、化学物質の脂溶性の程度の指標とされ、この値が大きい化学物質ほど、生物濃縮されやすい。

3 正
生物濃縮には、皮膚やエラなどを介して環境中から直接生体内へ化学物質が取り込まれる直接濃縮と、食物連鎖などにより間接的に化学物質が生体内へ取り込まれる間接濃縮がある。

4 誤
アルキルベンゼンスルホン酸は、直鎖型の方が分岐型に比べ環境中の微生物による分解を受けやすい。

5 正
DDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)及びその代謝物(DDE:ジクロロジフェニルジクロロエチレン)は、脂溶性が高く、生体内において脂肪組織に残留しやすい。

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