令和04年度 第107回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 140

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問 140  正答率 : 53.7%

 国家試験問題

国家試験問題
大気中の窒素酸化物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 大気中の窒素酸化物は水分と反応して、酸性雨の原因となる。


2 サーマルNOxは、化石燃料中の窒素化合物の燃焼に由来する。


3 大気中の窒素酸化物は、非メタン炭化水素と反応して、光化学オキシダントの原因となる。


4 大気中へ排出される窒素酸化物は、大気汚染防止法により施設単位の排出基準に基づく規制(K値規制)が行われている。


5 2010年度以降における二酸化窒素の大気環境基準の達成率は、一般環境大気測定局(一般局)、自動車排出ガス測定局(自排局)のいずれにおいても約80%で推移している。

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問 140    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
大気中の窒素酸化物や硫黄酸化物は水分と反応して、酸性雨の原因となる。

2 誤
サーマルNOxは、大気成分の窒素が燃焼などの高温過程で酸化されて生じる窒素酸化物である。なお、化石燃料中の窒素化合物の燃焼に由来する窒素酸化物はフューエルNOxである。

3 正
大気中の窒素酸化物は、非メタン炭化水素や揮発性有機化合物と紫外線により反応して、二次的に光化学オキシダントを生成する。

4 誤
大気中へ排出される硫黄酸化物は、大気汚染防止法により施設単位の排出基準に基づく規制(K値規制)が行われており、K値が小さいほど厳しい規制が課せられる。なお、大気中に排出される窒素酸化物や粒子状物質(PM)は自動車NOx・PM法などにより規制されている。

5 誤
2010年以降における二酸化窒素の大気環境基準の達成率は、一般局、自排局のいずれにおいてもほぼ100%である。なお、2018年における二酸化硫黄、一酸化炭素、浮遊粒子状物質においても大気環境基準の達成率は、一般局、自排局のいずれにおいてもほぼ100%であるが、光化学オキシダントについては0.1%程度しか達成できていない。

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