令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 151

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問 151  正答率 : 66.5%

 国家試験問題

国家試験問題
細胞膜受容体に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 グリシン受容体は、7回膜貫通型で、受容体の刺激によりアデニル酸シクラーゼを抑制する。


2 ATP P2X受容体は、イオンチャネル内蔵型で、ATPが結合すると細胞内にNaとCa2+が流入する。


3 ニコチン性アセチルコリン受容体は、Gタンパク質共役型で、アセチルコリンが結合すると、イノシトール代謝回転が促進される。


4 上皮増殖因子(EGF)受容体は、1回膜貫通型で、活性化されるとチロシン残基の自己リン酸化が起こる。


5 アンジオテンシンⅡAT1受容体は、イオンチャネル内蔵型で、アンジオテンシンが結合すると細胞内にClが流入する。

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問 151    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
グリシン受容体は、陰イオンチャネル内蔵型受容体であり、4回膜貫通型である。受容体が刺激されると、陰イオンであるClを細胞内に流入させ過分極を引き起こす。なお、7回膜貫通型で、受容体の刺激によりアデニル酸シクラーゼを抑制する受容体は、アドレナリンα2受容体やムスカリン性アセチルコリンM2受容体などのGiタンパク質共役型受容体である。

2 正
ATP P2X受容体は、陽イオンチャネル内蔵型受容体であり、2回膜貫通型である。受容体にATPが結合すると細胞内にNa、Ca2+、Kが流入する。なお、ATP受容体にはGタンパク質共役型受容体のATP P2Y受容体もある。

3 誤
ニコチン性アセチルコリン受容体は、陽イオンチャネル内蔵型受容体であり、4回膜貫通型である。受容体が刺激されると、陽イオンであるNaを細胞内に流入させ脱分極を引き起こす。

4 正
上皮増殖因子(EGF)受容体は、酵素共役型受容体であり、1回膜貫通型である。受容体が刺激されると、内蔵されているチロシンキナーゼが活性化されチロシン残基の自己リン酸化が起こる。

5 誤
アンジオテンシンⅡAT1受容体は、Gqタンパク質共役型受容体で、アンジオテンシンが結合すると、イノシトール代謝回転が促進される。

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