令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 155

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問 155  正答率 : 74.9%

 国家試験問題

国家試験問題
パーキンソン病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 エンタカポンは、B型モノアミンオキシダーゼ(MAOB)を阻害することで、脳内のドパミン代謝を抑制する。


2 ビペリデンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで、線条体におけるアセチルコリン神経系とドパミン神経系のアンバランスを改善する。


3 セレギリンは、線条体におけるドパミン神経終末からのドパミン遊離を促進することで、ドパミンの神経伝達を回復させる。


4 イストラデフィリンは、アデンシンA2A受容体を遮断することで、運動機能を回復させる。


5 ゾニサミドは、線条体のドパミンD2受容体を刺激することで、ドパミン神経系を活性化する。

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問 155    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
エンタカポンは、末梢におけるカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害することによってレボドパの末梢での代謝を阻害し、血中レボドパの中枢移行性を増大させる。

2 正
ビペリデンは、中枢性抗コリン薬であり、線条体のムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで、アセチルコリン神経系とドパミン神経系のアンバランスを改善する。

3 誤
セレギリンは、B型モノアミンオキシダーゼ(MAOB)を阻害することで、脳内のドパミン代謝を抑制する。

4 正
イストラデフィリンは、アデノシンA2A受容体拮抗薬であり、線条体と淡蒼球において、アデノシンのアデノシンA2A受容体への結合を阻害し、ドパミン神経の変性・脱落によるGABA神経過剰興奮を抑制することで、アンバランスになった神経のシグナル伝達を正常な状態に近づけ、運動機能を回復させる。

5 誤
ゾニサミドは、MAOB阻害作用などにより、脳内のドパミン作用を増強する。

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