平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 162

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問 162  正答率 : 70.6%

 国家試験問題

国家試験問題
抗真菌薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アムホテリシンBは、真菌の細胞膜成分であるエルゴステロールと結合することで細胞膜の機能障害を起こす。


2 テルビナフィンは、1,3−β−グルカン合成を阻害することで細胞壁の合成を抑制する。


3 フルコナゾールは、真菌細胞内のスクアレンエポキシダーゼを選択的に阻害することで真菌細胞膜の合成を抑制する。


4 フルシトシンは、真菌細胞内に選択的に取り込まれた後、脱アミノ化されて5−フルオロウラシルとなり、核酸合成を阻害する。


5 ミカファンギンは、ラノステロールC−14脱メチル化酵素を阻害することで真菌細胞膜の合成を抑制する。

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問 162    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
アムホテリシンBは、ポリエン系抗真菌薬であり、真菌細胞膜のエルゴステロールに結合し、真菌細胞膜機能を障害することで抗真菌作用を示す。

2 誤
テルビナフィンは、スクアレンエポキシダーゼを阻害することで、真菌細胞膜成分であるエルゴステロールの生合成を抑制する。

3 誤
フルコナゾールは、アゾール系抗真菌薬であり、ラノステロールのC-14脱メチル酵素を阻害することで、真菌細胞膜成分であるエルゴステロールの生合成を阻害する。

4 正
フルシトシンは、5-フルオロウラシル(5−FU)のプロドラッグであり、真菌細胞内に取り込まれた後、脱アミノ化されて5−FUとなり、チミジル酸合成酵素を阻害することで核酸合成を抑制する。

5 誤
ミカファンギンは、1,3−β−グルカン合成を阻害することで細胞壁の合成を抑制する。

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