平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 164

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問 164  正答率 : 66.7%

 国家試験問題

国家試験問題
抗悪性腫瘍薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 パクリタキセルは、チューブリンの重合を阻害することで有糸分裂を抑制する。


2 ブレオマイシンは、活性酸素を発生させ、DNA鎖を切断する。


3 ボルテゾミブは、プロテアソームを活性化することで転写因子NF-κBの活性化を阻害する。


4 ラムシルマブは、VEGFR2(血管内皮増殖因子受容体2型)に対するモノクローナル抗体である。


5 カルボプラチンは、HER2(ヒト上皮増殖因子受容体2型)に対するモノクローナル抗体である。

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問 164    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
パクリタキセルは、タキサン系抗悪性腫瘍薬であり、チューブリンの重合を促進し、微小管の過剰形成・安定化を引き起こすことで、有糸分裂を阻害する。

2 正
ブレオマイシンは、細胞内で鉄(Fe2+)とキレートを形成し、活性酸素(ラジカル)を発生させDNA鎖を切断する。

3 誤
ボルテゾミブは、骨髄腫細胞等のがん細胞のプロテアソームを阻害し、転写因子NF-κBの活性化を阻害することで、がん細胞の増殖を抑制する。

4 正
ラムシルマブは、VEGFR2(血管内皮増殖因子受容体2型)に対するモノクローナル抗体であり、VEGFのVEGFR2への結合を抑制することにより、血管内皮細胞の増殖、遊走及び生存を阻害し、腫瘍血管新生を阻害する。

5 誤
カルボプラチンは、白金製剤であり、DNAに架橋を形成することでDNA合成を阻害する。なお、HER2(ヒト上皮増殖因子受容体2型)に対するモノクローナル抗体製剤には、トラスツズマブがある。

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