平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 166

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問 166  正答率 : 62.5%

 国家試験問題

国家試験問題
ある薬物のアルブミンへの結合定数は10(µmol/L)−1、結合部位数は2である。この薬物のアルブミン結合に関するScatchardプロットを実線で表し、結合が競合的に阻害された場合を点線で表わすとき、正しい図はどれか。1つ選べ。ただし、図中のγはアルブミン1分子あたりに結合している薬物の分子数を、[D f](µmol/L)は非結合形薬物濃度を示す。
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問 166    

 e-REC解説

解答 6

Scatchardプロットとは、薬物とアルブミンなどの血漿タンパク質との結合実験の結果を元に、縦軸にr/[Df]、横軸にrをプロットし作成したグラフをいう。Scatchard式は①式で表すことができ、①式より、グラフの傾きは結合定数の負の値(−K)、横軸切片は結合部位数(n)、縦軸切片は結合部位数と結合定数の積(n・K)に相当することがわかる。
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設問中に「ある薬物のアルブミンへの結合定数は10(µmol/L)−1、結合部位数は2」と書いてあることから、グラフの縦軸切片(n・K)は20(µmol/L)−1、横軸切片(n)は2となる。
薬物とアルブミンとの結合に競合的な阻害が生じた場合、薬物とアルブミンとの結合定数Kは低下するが、結合部位数nは変化しないため、横軸切片(n)は変化せず、傾き(−K)が小さくなる以下で示すようなグラフの変化が見られる。
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