平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 191

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問 191  正答率 : 67.5%

 国家試験問題

国家試験問題
造血幹細胞移植時における移植片対宿主病(GVHD)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 移植後1週間以内に好発する。


2 予防として、移植前日から免疫抑制薬注射剤の持続投与を開始する。


3 レシピエントのリンパ球がドナーの造血幹細胞を攻撃して生着不全を起こす反応である。


4 ドナーのリンパ球がレシピエントの組織を攻撃して起こる疾患である。


5 発症を予防するために、移植する造血幹細胞に対して放射線照射を行う。

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問 191    

 e-REC解説

解答 2、4

移植片対宿主病(GVHD)は、移植片中に含まれる臓器提供者(ドナー)のリンパ球が、臓器移植を受ける患者(レシピエント)の組織を標的として起こす拒絶反応のことである。

1 誤
GVHDは、急性と慢性に大別され、急性GVHDは移植後約2週間程度で発症することが多く、慢性GVHDは移植後3ヶ月以降に発症するものをいう。

2 正
免疫抑制薬として、シクロスポリン又はタクロリムスとメトトレキサートが併用される。シクロスポリン又はタクロリムスは、移植前日から持続静脈内投与を開始する。

3 誤
ドナーのリンパ球が、レシピエントの造血幹細胞を攻撃する(前記参照)。

4 正
前記参照。

5 誤
発症を予防するために放射線照射を行うのは、輸血後GVHDについてである。造血幹細胞移植時GVHDの予防としては、免疫抑制薬の投与等が行われる(解説2参照)。

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