令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 194

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問 194  正答率 : 58.3%

 国家試験問題

国家試験問題
被験者20名が参加した臨床試験において、被験者の生存期間をカプランマイヤー法で示したところ、図のようになった。ヒゲ(+)は脱落を表している。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

スクリーンショット 2023-06-06 15.57.38.png


1 時点Aにおいて、観察を継続している被験者数は14名である。


2 時点Bと時点Cの間に、観察中の被験者のうち4名が死亡した。


3 時点Cにおいて、観察を継続している被験者数は8名である。


4 時点Dと時点Eの間に、観察中の被験者のうち1名が死亡した。


5 時点Eにおいて、観察を継続している被験者数は2名である。

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問 194    

 e-REC解説

解答 1、4

カプランマイヤー(Kaplan Meier)法は、生存時間の分布を図示するための一般的手法であり、死亡までの時間と打ち切りに関する情報を考慮しながら、各イベント発生時点の生存確率を算出し、開始時点からその時点までの確率を順に掛け算し、生存確率を縦軸、時間を横軸としてプロットする。その際、打ち切り例については、打ち切られた時点までは生存していたとみなすが、次回イベント発生時の計算では追跡不能となったとして計算母数から除かれる。打ち切り例は、一般的に縦線を用いたヒゲ(+)で表される。

1 正
時点Aでは生存率が70%まで低下しているため、観察を継続している被験者数は20×0.7=14名である。

2 誤
時点Aの直後のイベント発生により、観察を継続している被験者数は12名となっている。その後脱落者が3名(ヒゲが3本)発生していることから、時点Bにおいて観察を継続している被験者数は12−3=9名である。
その後のイベント発生で生存曲線が40%まで低下していることから、C時点の生存者数をXとおくと、0.6×X/9=0.4となり、X=6となる。そのため、時点Bと時点Cの間に、観察中の被験者のうち9−6=3名が死亡したと推測できる。

3 誤
時点Cの生存者数は6名である。(解説2参照)

4 正
時点Cから時点Dの間に脱落者が4名(ヒゲが4本)発生していることから、時点Dにおいて観察を継続している被験者数は6−4=2名である。
その後のイベント発生で生存曲線が20%まで低下していることから、E時点の生存者数をYとおくと、0.4×Y/2=0.2となり、Y=1となる。そのため、時点Dと時点Eの間に、観察中の被験者のうち2−1=1名が死亡したと推測できる。

5 誤
時点Eの生存者数は1名である。(解説4参照)

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