令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 222,223

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問 222  正答率 : 91.7%
問 223  正答率 : 69.2%

 国家試験問題

国家試験問題
65歳女性。高血圧症、骨粗しょう症、慢性便秘症及び脂質異常症の治療でかかりつけ薬局を利用し、処方1及び処方2の薬剤を2年間服用している。さらに、脂質異常症については食事療法の効果が不十分で、処方3を2ヶ月前に開始した。

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処方3開始直前の空腹時検査値:
LDL−C 126 mg/dL、HDL−C 58 mg/dL、TG(トリグリセリド)198 mg/dL

昨夜から全身の筋肉痛が生じているため、一般用医薬品の痛み止めを求めて来局した。昨日は、日課としている約2 kmの散歩しかしておらず、普段はその程度の運動で筋肉痛は起こらないと言う。また、胃が弱いので内服ではなく、テレビコマーシャルで見たロキソプロフェン含有テープ剤の購入を希望している。

問222(実務)
かかりつけ薬剤師のこの患者への対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 処方3の薬剤の服用継続を指導する。


2 最近の尿の色を確認する。


3 体のだるさの有無を確認する。


4 ロキソプロフェン含有テープ剤を使用して様子をみるように勧める。


5 補中益気湯の服用を勧める。




問223(物理・化学・生物)
この患者の筋肉の状態を知るために血液検査をする場合、注目すべき生体成分はどれか。2つ選べ。

1 クレアチンキナーゼ


2 ビリルビン


3 乳酸デヒドロゲナーゼ


4 ヘモグロビン


5 尿酸

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問 222    
問 223    

 e-REC解説

問222 解答 2、3

本患者は、フェノフィブラート錠を服用しており、「普段は筋肉痛が起こらない程度の運動で全身筋肉痛が生じている」と話していることから、副作用として横紋筋融解症が生じている可能性がある。そのため、横紋筋融解症の所見である「全身のだるさ」「赤褐色尿の有無」などを確認する必要がある。


問223 解答 1、3

横紋筋融解症とは、骨格筋細胞の壊死・融解が生じた状態であり、筋細胞内成分のミオグロビンやクレアチンキナーゼ(CK)、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)が血液中に流出するため、血液検査所見にてこれらの値が高値を示す。

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