平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 224,225

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問 224  正答率 : 56.4%
問 225  正答率 : 89.4%

 国家試験問題

国家試験問題
性ホルモンは、互いに類似の構造を有するステロイドホルモンである。多様な生理作用をもち、体毛の発育にも影響をおよぼす。

問224(物理・化学・生物)
性ホルモンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 下図のホルモンAがテストステロン、ホルモンBがエストラジオールである。


2 ホルモンAは、ホルモンBにアロマターゼが作用して合成される。


3 テストステロンは、精巣のセルトリ細胞により産生・分泌される。


4 テストステロンは、タンパク質同化作用があり、骨格筋を発達させる。


5 エストラジオールは、骨吸収を促進して骨のリモデリングを活性化する。


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問225(実務)
国際大会出場予定の男子レスリング選手が、ヒゲを濃くする成分を含有した塗り薬があることを友人から聞いて来局した。選手なので強そうな風貌になりたいとのことであった。
この薬局の薬剤師が、顧客に十分な説明をした上で、とるべき対応として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 テストステロンを含有する軟膏を販売した。


2 エストラジオールを含有する軟膏を販売した。


3 ミノキシジルを含有するローション剤を販売した。


4 ヒドロコルチゾン酢酸エステルを含有するクリームを販売した。


5 男性ホルモンを主成分とした軟膏はあったが、販売しなかった。

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問 224    
問 225    

 e-REC解説

問224 解答 2、4

1 誤
ホルモンAは、エストラジオール、ホルモンBは、テストステロンである。

2 正
ホルモンA(エストラジオール)は、ホルモンB(テストステロン)に芳香化酵素であるアロマターゼが作用して合成される。

3 誤
テストステロンは、精巣のライディッヒ細胞(精巣間質細胞)で産生・分泌される。

4 正
テストステロンは、男性ホルモンであり、タンパク質同化促進作用、成長促進作用、精子形成促進作用を有する。

5 誤
エストラジオールは、女性ホルモンであり、カルシトニン分泌を促進することで骨吸収を抑制する。


問225 解答 5

1 誤
テストステロン(男性ホルモン)を含有する軟膏剤を使用することでヒゲを濃くすることはできるが、ドーピング禁止物質であるため、顧客に販売することは不適切である。

2 誤
エストラジオールを含有する軟膏剤を使用しても、ヒゲを濃くすることはできない。そのため、顧客に販売することは不適切である。

3 誤
ミノキシジルは、壮年性脱毛症に用いられる医薬品であり、頭皮のみに使用することとされている。そのため、顧客に販売することは不適切である。

4 誤
ヒドロコルチゾン酢酸エステルを含有するクリーム剤を使用しても、ヒゲを濃くすることはできない。そのため、顧客に販売することは不適切である。

5 正
解説1参照

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