平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 236,237

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問 236  正答率 : 70.1%
問 237  正答率 : 59.0%

 国家試験問題

国家試験問題
52歳男性。左片麻痺を主訴に受診し、CT検査で右頭頂葉に腫瘤を認めたため入院精査を行うことになった。造影MRIで、右頭頂葉にリング状に造影剤増強効果を示す20×23 mm径の腫瘤と広範な周辺浮腫を認めた。また、胸部単純X線検査では左下肺野に腫瘤影を認めた。原発性肺癌の脳転移が疑われ、原発巣の確認と全身の転移巣の検索を目的として、PET-CT検査を行うことになった。核医学の専門医から、PET−CT業務を担当する薬剤師に検査薬の調製と品質検定が依頼された。

問236(実務)
調製すべき検査薬はどれか。1つ選べ。

1 99mTcO4


2 67Ga−クエン酸


3 15O−酸素ガス


4 123I−3−ヨードベンジルグアニジン


5 18F−フルデオキシグルコース




問237(衛生)
この検査薬の体内分布を測定するには何を検出すればよいか。1つ選べ。

1 陽子線


2 陽電子線


3 特性X線


4 γ転移で放出される電磁波


5 消滅放射線

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問 236    
問 237    

 e-REC解説

問236 解答 5

1 誤
99mTcO4は、SPECTによる甲状腺疾患や脳疾患などの診断に用いられる。

2 誤
67Ga−クエン酸は、SPECTによる悪性腫瘍や炎症性疾患の診断に用いられる。

3 誤
15O−酸素ガスは、PETによる脳血流量測定などに用いられる。

4 誤
123I−3−ヨードベンジルグアニジンは、SPECTによる心疾患や悪性腫瘍の診断に用いられる。

5 正
18F−フルデオキシグルコースは、PETによる脳の糖代謝や悪性腫瘍の診断に用いられる。


問237 解答 5

18Fはβ壊変する核種である。18Fの壊変時に放出される陽電子は、電子と衝突し2本のγ線(消滅放射線)を放出する。PETでは、このγ線(消滅放射線)を測定して画像化する。

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