平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 246,247

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問 246  正答率 : 92.8%
問 247  正答率 : 94.7%

 国家試験問題

国家試験問題
34歳女性。統合失調症が疑われて入院した。幻覚、妄想は処方1により軽減したが、乳汁分泌が生じた。血液検査の結果を確認した薬剤師の提案により処方2に変更となった。
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問246(実務)
処方変更の根拠となった血液検査項目はどれか。1つ選べ。

1 プロラクチン


2 コルチゾール


3 エストラジオール


4 テストステロン


5 アルドステロン




問247(薬理)
処方1でリスペリドンが乳汁分泌を引き起こす作用機序として、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 ヒスタミンH1受容体遮断


2 セロトニン5-HT1A受容体遮断


3 アセチルコリンM2受容体刺激


4 ドパミンD2受容体遮断


5 アドレナリンα1受容体刺激

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問 246    
問 247    

 e-REC解説

問246 解答 1

セロトニン・ドパミン受容体遮断薬(SDA)であるリスペリドンは、多元受容体標的抗精神病薬(MARTA)であるオランザピンよりも高プロラクチン血症の副作用を起こしやすい。処方変更の原因であった乳汁分泌は、この高プロラクチン血症によるものと考えられるため、血中プロラクチン値の上昇が処方変更の根拠になったと判断できる。


問247 解答 4

リスペリドンによる乳汁分泌は、ドパミンD2受容体遮断作用が原因である。視床下部-下垂体系において、ドパミンはプロラクチン分泌抑制ホルモン(PRIH)として働いている。そのため、下垂体におけるD2受容体を遮断すると、高プロラクチン血症に伴う乳汁分泌が引き起こされる。

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