平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 246,247

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問 246  正答率 : 86.3%
問 247  正答率 : 79.6%

 国家試験問題

国家試験問題
47歳女性。眼科外来にて、以下の薬剤が処方された。
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問246(薬理)
処方1及び処方2で期待される薬理作用として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アドレナリンα1受容体を遮断して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進する。


2 炭酸脱水酵素を阻害して、眼房水の産生を抑制する。


3 アドレナリンβ2受容体を遮断して、眼房水の産生を抑制する。


4 コリンエステラーゼを阻害して毛様体筋を収縮させ、シュレム管からの眼房水の流出を促進する。


5 プロスタグランジンF2α受容体を刺激して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進する。




問247(実務)
これらの処方薬を使用するにあたって薬剤師が患者に行うべき指導として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 点眼前には石鹸などで十分に手を洗う。


2 点眼液の容器の先を眼瞼に固定して点眼する。


3 夕方の点眼時は、2剤の点眼間隔を1分間あける。


4 点眼後はすぐに開眼し、眼球を上下左右に動かす。


5 全身性の副作用を軽減するために、点眼後涙嚢部を圧迫する。

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問 246    
問 247    

 e-REC解説

問246 解答 2、5

ラタノプロストは、プロスタグランジンF2α受容体を刺激して、ブドウ膜強膜流出経路からの眼房水の流出を促進することで眼内圧を低下させる。また、ブリンゾラミドは、炭酸脱水酵素を阻害し、眼房水の産生を抑制することで眼内圧を低下させる。

1 誤
アドレナリンα1受容体を遮断する緑内障治療薬は、ブナゾシンである。

2 正
ブリンゾラミドの薬理作用である。

3 誤
アドレナリンβ2受容体を遮断する緑内障治療薬は、チモロールなどである。

4 誤
コリンエステラーゼを阻害する緑内障治療薬は、ジスチグミンなどである。

5 正
ラタノプロストの薬理作用である。


問247 解答 1、5

1 正
点眼前には石鹸などで十分に手を洗い、清潔にしておく必要がある。

2 誤
点眼容器内の汚染を避けるため、点眼液の容器の先が眼瞼やまつ毛に触れないように点眼する。

3 誤
2種類以上の点眼剤を併用する場合、点眼間隔が短いと先に点眼した薬液が後に点眼した薬液によって洗い流され、十分な効果が得られない可能性がある。そのため、点眼間隔は5分以上あける必要がある。

4 誤
点眼後はしばらく眼を閉じ、涙嚢部を指で圧迫することで、点眼液が涙嚢部から鼻粘膜へ流れることを防ぐことで、全身性の副作用が現れることを予防する。

5 正
解説4参照

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