平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 29

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問 29  正答率 : 90.5%

 国家試験問題

国家試験問題
脳梗塞の際に産生されるフリーラジカルを消去し、脳保護作用を示す薬物はどれか。1つ選べ。

1 ファスジル


2 オザグレル


3 アルガトロバン


4 ウロキナーゼ


5 エダラボン

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問 29    

 e-REC解説

解答 5

1 誤
ファスジルは、ミオシンホスファターゼの抑制に関与する酵素であるRhoキナーゼを阻害することにより、ミオシンホスファターゼによるミオシン軽鎖のリン酸化阻害作用を増強する。これにより、ミオシン軽鎖のリン酸化を抑制することで脳血管攣縮を抑制する。クモ膜下出血術後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状の改善に用いられる。

2 誤
オザグレルは、トロンボキサンA2合成酵素を阻害することにより血小板凝集を抑制するとともに、脳血管攣縮を抑制する。クモ膜下出血術後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状の改善に用いられる。

3 誤
アルガトロバンは、トロンビンを選択的かつ直接的に阻害することにより、抗血栓作用を示す。脳血栓急性期における神経症候、日常生活動作の改善などに用いられる。

4 誤
ウロキナーゼは、プラスミノーゲンからプラスミンを生成し、血栓溶解を促進する。急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解に用いられる。

5 正
エダラボンは、フリーラジカルを消去することで、脳保護作用を示す。脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善などに用いられる。

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