平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 290,291

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問 290  正答率 : 65.5%
問 291  正答率 : 68.9%

 国家試験問題

国家試験問題
75歳男性。アレルギー性鼻炎のため耳鼻科を受診後、保険薬局で以下の処方せんの調剤薬を受け取り、夕方から服薬を開始した。翌日午前中に、尿が出にくくなったと訴えて、この薬局に相談に来た。
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問290(実務)
薬剤師は処方薬による副作用を疑った。この薬局の薬剤師が担当医へ提案すべき内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 処方1を中止。


2 処方1をクロルフェニラミン製剤へ変更。


3 処方2を中止。


4 処方2を減量。


5 処方3を中止。




問291(病態・薬物治療)
この患者が病院を受診した。直腸診で、弾性があり硬い腫瘤が直腸前壁に触知された。最も疑われる疾病と、当該疾病の診断が確定したときの治療薬の組み合わせとして、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 直腸がん−フルオロウラシル
2 直腸がん−イリノテカン塩酸塩水和物
3 前立腺肥大症−デュタステリド
4 前立腺肥大症−フルタミド
5 腎不全−シラザプリル水和物

6 腎不全−ロサルタンカリウム

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問 290    
問 291    

 e-REC解説

問290 解答 1
処方薬と本患者に現れた症状(尿が出にくくなった)より、本患者に現れた症状の原因は、処方1のクレマスチン錠の抗コリン作用による尿閉と考えられる。そのため、「処方1の中止」を医師に提案する必要がある。


問291 解答 3

問題文に「直腸診で、弾性があり硬い腫瘤が直腸前壁に触知された。」とあることから、本患者が罹患している可能性のある疾患は、前立腺肥大症であるといえる。選択肢3、4のうち、前立腺肥大症の治療に用いられるのは、デュタステリドである。なお、デュタステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロンへ変換する1型及び2型5α還元酵素を阻害して、前立腺肥大抑制作用を示す。

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