平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 312,313

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問 312  正答率 : 74.2%
問 313  正答率 : 48.7%

 国家試験問題

国家試験問題
73歳男性。突然、下肢に力が入らなくなり、来院した。検査の結果、ギランバレー症候群と診断され、医師より免疫グロブリン製剤を手配するよう院内の薬剤部に依頼があった。

問312(実務)
免疫グロブリン製剤を管理する上で、行わなければならないのはどれか。2つ選べ。

1 製造番号又は製造記号の記録


2 冷凍保管


3 献血、非献血に分けて保管


4 使用した患者の氏名及び住所の記録


5 施錠できる場所に保管




問313(法規・制度・倫理)
免疫グロブリン製剤等の血漿分画製剤の国内自給を推進するために必要とされている国の方針でないのはどれか。1つ選べ。

1 必要な献血量の確保


2 原料血漿の有効利用


3 国内製造品の製造費用の補助


4 医療関係者に対する意義の啓発


5 適正使用の推進

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問 312    
問 313    

 e-REC解説

問312 解答 1、4

免疫グロブリン製剤は、特定生物由来製品に指定されている。特定生物由来製品取扱者は、特定生物由来製品を使用した患者の記録を作成し、保管しなければならない。
<特定生物由来製品管理簿の記載事項>
1. 使用対象者の氏名及び住所
2. 使用した製品の名称及び製造番号または製造記号
3. 使用した年月日
4. 保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するために必要な事項

1 正
前記参照

2 誤
免疫グロブリン製剤は、凍結を避けて保存する。

3 誤
免疫グロブリン製剤を保管する際、献血又は非献血に分ける保管する必要はない。なお、免疫グロブリン製剤の容器・被包には、「献血」、「非献血」を記載されていなければならない。

4 正
前記参照

5 誤
免疫グロブリン製剤を施錠できる場所に保管する必要はない。


問313 解答3

1 国の方針である
国、地方公共団体及び採血事業者は、計画的な献血の推進に努め、血液製剤の国内自給のために必要な献血量を確保することが求められる。

2 国の方針である
国、採血事業者、製造販売業者及び製造業者は、国内の献血により得られた血液及び原料血漿がすべて有効に利用され、医療需要に応じて、血液製剤として国内に過不足なく供給されるよう、血液製剤の国内自給に向けた製造及び供給のための体制を整備し、血液事業の安定的な運営を通じて、血液製剤の安定供給を確保する必要がある。

3 国の方針ではない

4 国の方針である
国、地方公共団体、採血事業者及び製造販売業者等は、医療関係者及び患者に対し、国内の献血により得られた血液に由来する製剤の意義についての啓発に取り組む必要がある。医療関係者においては、献血により確保されている血液製剤は貴重なものであることを含め、そのような血液製剤に関して、患者への分かりやすい情報提供に努めることが重要である。

5 国の方針である
免疫グロブリン製剤の使用量は近年やや増加傾向にあり、今後とも適切かつ適正な使用の推進が求められる。医療機関においては、血液製剤の適正使用の一層の推進に努めることが、国内自給を推進する方策としても重要である。

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