平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 320,321

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問 320  正答率 : 89.5%
問 321  正答率 : 67.6%

 国家試験問題

国家試験問題
一般用医薬品の販売について、以下の問に答えよ。

問320(法規・制度・倫理)
一般用医薬品の販売における薬局薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 特定銘柄の製品を指定して来局した購入希望者に対しては、症状や体質等を確認する必要はない。


2 第1類医薬品に該当する製品の購入希望者のうち、以前も同じ製品を購入したことが明らかな者に対しては、薬剤師の判断で情報提供をせずに販売することができる。


3 購入した製品について相談を受けたときには、その製品が該当する一般用医薬品の区分にかかわらず、相談に応じる。


4 一般用医薬品での自己治療の範囲を超えていると薬剤師が判断した場合には、購入希望者に受診を勧める。




問321(実務)
一般用医薬品であるガスター10®(ファモチジン10 mg含有)を求めて消費者が来局した。薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 使用者の年齢に関係なく服用できると説明した。
2 併用薬を確認した。
3 ガスター10®の情報提供を、医療用医薬品の添付文書を使用して行った。
4 ファモチジン製剤の医療用医薬品であるガスター®錠10 mgと、効能・効果、用法・用量が同じであると説明した。

5 3日間服用しても症状が改善しない場合には、再度、相談に来るように説明した。

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問 320    
問 321    

 e-REC解説

問320 解答 3、4

1 誤
一般用医薬品を販売する場合、薬局薬剤師は、「一般用医薬品で対応可能な症状であるのか」、「医薬品によりアレルギーを起こす体質なのか」、「併用薬はないのか」等を確認する必要がある。

2 誤
薬剤師の判断で情報提供をせずに第1類医薬品を販売することはできない。なお、購入希望者より情報提供を必要としない旨の申し出があった場合には、情報提供することなく、第1類医薬品を販売することができる。

3 正
一般用医薬品の購入者より相談を受けたときには、一般用医薬品の区分にかかわらず、薬剤師や登録販売者は、購入者からの相談に応じる必要がある。

4 正
薬局薬剤師は、一般用医薬品での自己治療の範囲を超えていると判断した場合には、購入希望者に受診勧奨する必要がある。


問321 解答 2、5

1 誤
ガスター10®の添付文書の「次の人は服用しないで下さい」の項目に小児(15歳未満)及び高齢者(80歳以上)と記載されている。

2 正
ガスター10®と相互作用を起こす薬物があるため、服用中の薬物がないかを確認する必要がある。

3 誤
医療用医薬品と一般用医薬品では、用法、用量、効能・効果など異なる項目が多くあるため、一般用医薬品を販売する際、医療用医薬品の添付文書を使用して情報提供を行うことは適切ではない。

4 誤
医療用医薬品であるガスター®錠10 mgと一般用医薬品のガスター10®の成分は同じであるが、効能・効果、用法・用量は異なる。

5 正
ガスター10®の添付文書には、「3日間服用しても症状の改善がみられない場合は、服用を止めて、医師又は薬剤師に相談してください」と記載されている。

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