平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 320,321

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問 320  正答率 : 67.5%
問 321  正答率 : 33.2%

 国家試験問題

国家試験問題
ある病院が製薬企業からの依頼を受けて治験を実施することになった。

問320(実務)
病院での治験薬の取扱いに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 治験薬を処方できるのは、治験責任医師又は治験分担医師に限られる。


2 治験薬を調剤できるのは、治験薬管理者から指名された薬剤師に限られる。


3 治験薬の服薬指導は、薬剤師が行える。


4 治験薬の安全性に関する情報は、患者に提供してはならない。




問321(法規)
治験に関して製薬企業が行った業務について、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 第Ⅱ相試験の開始に先立ち、厚生労働大臣に治験の計画を届け出た。
2 治験責任医師に治験実施計画書の作成を依頼した。
3 治験薬管理者に治験薬概要書の作成を依頼した。
4 治験施設支援機関(SMO)に治験協力者(CRC)の派遣を委託した。

5 モニタリング担当者が当該治験の監査を実施した。

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問 320    
問 321    

 e-REC解説

問320 解答 1、3

1 正
治験薬の処方は、治験責任医師又は治験分担医師に限られる。なお、治験責任医師とは、治験に係る業務を統括する医師又は歯科医師のことをいい、治験分担医師とは、治験責任医師の指導の下、治験業務を分担して行う医師又は歯科医師のことをいう。

2 誤
治験薬の調剤は、薬剤師であれば行うことが可能である。治験に関する手順書等に従い行う。

3 正
治験薬の調剤及び服薬指導は、薬剤師の業務である。

4 誤
薬剤師は、治験薬に関する情報は有効性だけでなく、安全性に関する情報に関しても、患者に情報提供するべきである。


問321 解答 1

1 正
製薬企業は、第Ⅰ相、第Ⅱ相、第Ⅲ相それぞれの相において治験を開始する前にあらかじめ治験計画を厚生労働大臣に届け出なければならない。

2 誤
治験実施計画書は、製薬企業が作成しなければならない。

3 誤
治験薬概要書は、製薬企業が作成しなければならない。

4 誤
治験実施支援機関(SMO)は治験実施医療機関からの依頼に基づき、治験業務をサポートするための組織であり、治験実施体制の整備等を行うほか、治験協力者(CRC)を派遣する業務を行う。したがって、SMOにCRCの派遣を委託するのは、実施医療機関であり、製薬企業ではない。

5 誤
監査を担当する監査担当者は、医薬品の開発に係る部門及びモニタリングを担当する部門に所属してはならない。

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