令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 43

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問 43  正答率 : 55.5%

 国家試験問題

国家試験問題
血漿タンパク質と結合する薬物について、平衡透析法により薬物の血漿タンパク結合率を測定した。半透膜で隔てた透析セルの左側に血漿を、右側に薬物溶液をそれぞれ加え、平衡に達するまで37℃で振とうした。各透析セルの薬物濃度を[A]〜[C]とするとき、血漿タンパク質に結合した薬物濃度を示す式はどれか。1つ選べ。

スクリーンショット 2024-04-12 9.41.59.png


1 [B]+[C]


2 [A]+[B]


3 [A]-[B]


4 [A]-[C]


5 [B]-[C]

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問 43    

 e-REC解説

解答 5

平衡透析法は、非結合形薬物のみが半透膜を透過できる(血漿タンパク質は半透膜を透過しない)ことを利用し、結合定数Kを算出する方法である。平衡透析法のイメージ図を下に示す。
なお、結合定数Kとは、薬物と血漿タンパク質(アルブミン)の結合のしやすさを表す値であり、次式で表すことができる。

スクリーンショット 2024-04-12 9.41.10.png


平衡後では、血漿中の非結合形薬物濃度[①:Df]と薬物溶液中の非結合形薬物濃度[C]が等しくなる。上図より、平衡後において血漿中の薬物濃度[B]は、①と②の総和であり、①と[C]が等しいことから、血漿タンパク質に結合した薬物濃度[②:DP]は、[B]-[C]と表せる。

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