令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 46

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問 46  正答率 : 60.6%

 国家試験問題

国家試験問題
体内動態が線形1−コンパートメントモデルに従う薬物を経口投与した場合、最高血中濃度到達時間が短縮する要因はどれか。1つ選べ。

1 投与量の減少


2 吸収率の上昇


3 分布容積の増大


4 吸収速度定数の上昇


5 消失速度定数の低下

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問 46    

 e-REC解説

解答 4

体内動態が線形1-コンパートメントモデルに従う薬物を経口投与した場合、選択肢の中で、最高血中濃度到達時間が短縮する要因は吸収速度定数の上昇である。体内動態が線形1−コンパートメントモデルに従う薬物を経口投与した場合のグラフは、縦軸に血中濃度C、横軸に時間tをプロットすると以下のような曲線になる。

スクリーンショット 2025-04-10 17.20.20.png

本設問で問われている最高血中濃度到達時間tmaxは、以下の式で表され、吸収速度定数ka、消失速度定数keの変化の影響を受ける。

スクリーンショット 2025-04-10 17.22.05.png

以下にそれぞれの定数が変化した場合のグラフの例を示す。

スクリーンショット 2025-04-10 17.23.25.png

1 誤
投与量が減少しても、tmaxに変化は起こらない。

2 誤
吸収率が上昇してもtmaxに変化は起こらない。

3 誤
分布容積が増大してもtmaxに変化は起こらない。

4 正
吸収速度定数kaの上昇により、tmaxは短縮(減少)する。

5 誤
消失速度定数keの低下により、tmaxは延長(増加)する。

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