平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 55

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問 55  正答率 : 67.9%

 国家試験問題

国家試験問題
消化管吸収後、体内でCYP2A6によって代謝され、抗悪性腫瘍作用を示すプロドラッグはどれか。1つ選べ。

1 テガフール


2 イリノテカン


3 ドキシフルリジン


4 サラゾスルファピリジン


5 アラセプリル

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問 55    

 e-REC解説

解答 1

プロドラッグは、薬物のもつ欠点を改善するためにその化学構造を修飾し、化学的、物理的性質を変えた薬物の前駆体のことである。プロドラッグは、吸収性や体内移行性の改善、作用の持続化、副作用の軽減など多くの目的に用いられる。

1 正
テガフールは消化管吸収後に生体内でCYP2A6によって酸化され、5−フルオロウラシル(5−FU)となり抗悪性腫瘍作用を示す。

2 誤
イリノテカンは消化管吸収後に肝及び各組織においてカルボキシエステラーゼによって加水分解され、SN−38となり抗悪性腫瘍作用を示す。

3 誤
ドキシフルリジンは消化管吸収後に腫瘍組織が産生するピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼによって5−FUとなり、抗悪性腫瘍作用を示す。

4 誤
サラゾスルファピリジンは大腸の腸内細菌によってアゾ基が還元され、5−アミノサリチル酸となり抗炎症作用を示す。

5 誤
アラセプリルは消化管吸収後に脱アセチル化及び加水分解され、カプトプリルとなり降圧作用を示す。

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