平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 59

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問 59  正答率 : 87.6%

 国家試験問題

国家試験問題
中枢性尿崩症の治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。

1 飲水を制限するよう指導する。


2 ヒドロクロロチアジドを投与する。


3 デスモプレシンを投与する。


4 プレドニゾロンを投与する。


5 チアマゾールを投与する。

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問 59    

 e-REC解説

解答 3

中枢性尿崩症は、脳下垂体後葉の障害によってバソプレシンの合成・分泌が低下し、腎集合管における水の再吸収が障害されて多量の希釈尿を排泄し、それに基づく口渇・多飲などが生じる疾患である。

1 誤
中枢性尿崩症では、多尿による脱水が生じることがあるため、飲水を制限するとさらなる脱水によるショック状態に陥ることがあり危険である。そのため、体重などを目安に適切な飲水を行うよう指導する。

2 誤
ヒドロクロロチアジドは、腎性尿崩症の治療には用いられるが、中枢性尿崩症の治療には用いられない。なお、中枢性尿崩症の治療には、バソプレシンV2受容体への選択性を高めたバソプレシン製剤のデスモプレシンを経口もしくは点鼻で用いる。

3 正
解説2参照。

4 誤
プレドニゾロンは副腎皮質ステロイド性薬であり様々なアレルギー・炎症性疾患の治療に用いられるが、中枢性尿崩症の治療には用いられない。(解説2参照)

5 誤
チアマゾールは甲状腺ホルモン合成阻害薬であり甲状腺機能亢進症の治療に用いられるが、中枢性尿崩症の治療には用いられない。(解説2参照)

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