令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 67

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問 67  正答率 : 73.3%

 国家試験問題

国家試験問題
クラミジアに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 淋病の起因菌である。


2 細胞内寄生菌である。


3 細胞壁にペプチドグリカンを有する。


4 宿主はダニである。


5 感染症にはβ−ラクタム系抗菌薬が有効である。

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問 67    

 e-REC解説

解答 2

クラミジアは、性感染症の起因菌として最多であり、主にヒトを宿主とする。人工培地では増殖することができず、感染細胞内のみで増殖する性質(細胞内寄生性)を有する。また細胞壁は有しているが、一般的な細菌が有する細胞壁の成分であるペプチドグリカンを含まないという特徴がある。

1 誤
淋病の起因菌は淋菌であり、クラミジアではない。

2 正
前記参照

3 誤
前記参照

4 誤
宿主はヒトであり、性行為、産道感染等によって感染する。

5 誤
クラミジア感染症には、β−ラクタム系抗菌薬は無効である。理由は以下の①、②が考えられる。
① β−ラクタム系抗菌薬の作用機序は、細胞壁の成分であるペプチドグリカン合成阻害作用であるが、クラミジアは細胞壁にペプチドグリカンを含まないため、β−ラクタム系抗菌薬は無効である。
② β−ラクタム系抗菌薬は細胞内への移行性が悪く、細胞の中で増殖するクラミジアまで作用することができないため、β−ラクタム系抗菌薬は無効である。

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