平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 91

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問 91  正答率 : 70.4%

 国家試験問題

国家試験問題
分子間相互作用と、それが支配的に働く現象の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。
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問 91    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
静電的相互作用は、正電荷をもった粒子(または陽イオン)と、負電荷をもった粒子(または陰イオン)間に働く分子間相互作用である。なお、水中で非イオン性界面活性剤はミセルを形成する現象に働く力は、疎水分子同士が集合する疎水性相互作用である。

2 正
イオン−双極子相互作用は、イオンと極性分子が+と-で引き合う相互作用であり、水中でイオンは水和イオンとして存在する現象に働く力は、イオンが極性分子である水と引き合うイオン−双極子相互作用である。(下図参照)
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3 正
分散力(ファンデルワールス力)は、瞬間双極子(無極性分子)と誘起双極子(無極性分子)が+と-で引き合う相互作用である。n−ヘキサンの沸点はメタンの沸点よりも高くなる現象は、分子量が大きくなることによる分散力の増強によるものである。

4 誤
水素結合は、-OH、-NH、-FHなどの電気陰性度の差により強く+に偏ったH(水素)原子と-に偏ったO、N、Fとの間に働く分子間相互作用である。(下図参照)
なお、塩化ナトリウムの飽和水溶液から塩化ナトリウム結晶が形成される現象に働く力は、水溶液で解離したNa(またはCl)イオンと水(極性)分子が引きあうイオン−双極子相互作用である。
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5 誤
疎水性相互作用は、水中において、疎水分子と水分子の接触面積を減らすために疎水分子が集合する働きである。(下図参照)なお、DNA中のアデニン−チミン間の塩基対が形成される現象に働く力は、水素結合である。
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