平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 93

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問 93  正答率 : 59.1%

 国家試験問題

国家試験問題
日本薬局方キシリトール(C5H12O5:152.15)の定量法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

「本品を乾燥し、その約0.2 gを精密に量り、水に溶かし、正確に100 mLとする。この液10 mLを正確に量り、ヨウ素瓶に入れ、過ヨウ素酸カリウム試液50 mLを正確に加え、水浴中で15分間加熱する。冷後、ヨウ化カリウム2.5 gを加え、直ちに密栓してよく振り混ぜ、暗所に5分間放置した後、遊離したヨウ素を0.1 mol/L   A   で滴定する(指示薬:  B   3 mL)」
スクリーンショット 2019-06-12 11.42.54.png

1 キシリトールと過ヨウ素酸カリウムの反応で酸化数が変化している原子は、それぞれの分子中の酸素とヨウ素である。


2   A   は、チオシアン酸アンモニウム液である。


3   B   は、デンプン試液である。


4   C   は、CH3CHO(アセトアルデヒド)である。


5   D   は、HCOOH(ギ酸)である。

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問 93    

 e-REC解説

解答 3、5

本滴定は、濃度が未知の酸化剤または還元剤の水溶液の濃度を求める酸化還元滴定である。キシリトール(C5H12O5)のような糖アルコールと酸化剤の過ヨウ素酸カリウム(KIO4)は、以下のように反応する。
スクリーンショット 2019-06-12 11.47.59.png

1 誤
反応式より、ヨウ素の酸化数は+7(IO4)から+5(IO3)に変化しているが、酸素の酸化数は変化していない。

2 誤
本滴定は酸化還元滴定であり、遊離したヨウ素に対して滴定する標準液にはチオ硫酸ナトリウムが用いられる。なお、チオシアン酸アンモニウムは、沈殿滴定で用いられる標準液である。

3 正
遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定するときに用いる指示薬は、デンプン試液である。デンプン試液は、ヨウ素と反応すると青紫色になる。したがって、滴定の終点では、ヨウ素がチオ硫酸ナトリウムと反応してなくなるため、デンプン試液は青紫色から無色に変化する。

4 誤
反応式より、  C   は、HCHO(ホルムアルデヒド)である。

5 正

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